施設のリハビリで求められること

老人保健施設は、医療機関に入院をして治療を終えた高齢者などを対象に、リハビリをして自宅に帰れるようにサポートをする施設だ。

利用者に合わせてケアプランと呼ばれるサービス計画を立て、リハビリをしながら食事や入浴、排泄の介助をしている。65歳以上で、要介護1以上に認定されている人が、入居の条件となっている。

老人保健施設によっては、入院する必要がないことや感染症にかかっていないなどの条件が加えられることもある。それらを踏まえ、医師の意見書や診断書、面談によって入居できるかが判断される。
そんな老人保健施設は、公共施設ということもあり、入居するときの費用があまり掛からないのが特徴だ。

老人保健施設では、作業療法士や理学療法士が必要とされる仕事がメインになっている。リハビリは高齢者の状態に合わせたスケジュールが組まれており、その計画に基づいてサポートを行っている。

利用者が自宅に戻ってもなるべく自分の力で生活ができるようにするため、歩行が困難な高齢者には手すりや歩行器、車椅子を使った移動を教えることもある。さらに本人のやる気やモチベーションを高める工夫もし、メンタル面でもサポートすることが重視される。

自分の身体が思うように動かないのは、想像以上にストレスが溜まることだ。そういった気持ちを理解し、同じ目線で支えていくことが求められる。

また、平成18年から、介護施設における短期集中の認知症リハビリテーションの実施が認められたこともあり、リハビリ重視の老人保健施設は、今後さらにニーズが高まっていくだろう。